せみ/
むむ
スライスされた太陽が
幾重も波に浮かぶ頃
ゼンマイが巻き戻る音にも似た
声をせいいっぱい張りあげながら
たったひとつの空へと
切ない夏を作り 刹那な夏に消える
溶けきった夏の
夏の奴隷になっちゃった
キミはその網で
ぼくをつかまえようと必死
だけど
残念でした
ぼくが先に
キミのこころを
つかまえたよ
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