３８Ｐ 「短歌２」より/
むさこ
めまぐるしく排ガスの数字変わるなか
河原町の信号渡る
老い母の如何にと受話器に声を聞く
会いたくなりて声とぎれつつ
赤ちゃんの取り替へ事件見ておりし
背丈伸びし子が眞違を問いぬ
郵便より主が先に帰りきしスピードの世にも
此のおくれわざ
（娘が旅先からハガキを送ってきたが、ハガキより先に娘が帰ってきた）
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