君のことは忘れていないから/円谷一
ラジオ局に勤めている
土曜日の朝8時から午後5時までの番組を担当しているDJだ
永遠に生きたいとふと思った
毎日毎日土曜日の放送の準備で忙しいのだ
仕事は充実しているし独身だが寂しいと思ったことは一度も無い
君のことは忘れていないから
打ち合わせの時も一人で昼食を食べている時も風呂上がりにベランダで飲む缶ビールの泡が噴き出た時も
天国から落ちてきた携帯電話で君に電話をかける
取り留めのない話 必ず詰まる会話
大学に留学してきた君は英語のクラスで隣同士になった
デビューしたてのBoA程酷くはないけれど 日本語がまだあまり話せないらしく教えてあげていくうちに仲
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