ホメロス「オデュッセイア」メモ 5-6/hon
 
海の女神だったわけではない。
アタマスとイノの夫婦は、あるときヘルメスから男の赤ん坊を預けられ、これを女の子として育てるよういいつかる。
この赤ん坊はゼウスとセメレとの間にできたディオニュソスであった。
すぐにこのことはヘラの知るところとなり、怒ったヘラは二人を狂わせる。
アタマスは息子レアルコスを鹿と思い、これを狩って殺してしまう。
イノはもう一人の息子メリケルテスを煮えた大釜に放り込むと、その死骸を胸に抱いて海底深く飛び込んでしまう。
それからイノは船を嵐から救う海の女神となり、船乗りたちからレウコテエ、子供はパライモンと呼ばれるようになった。
イノの母ハルモニアは調和の女神であ
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