やりたいことがあるんです/佐々宝砂
 
批評だ批評だ批評が必要だとネットで吠え続けて、おそらく数年になる。私自身は、地方同人詩誌での合評会や蘭の会内部でのわずかな批評と、詩集そのものに対するいくつかの批評をのぞき、自分の作品に長文の批評をネットに書いてもらった経験が一度しかない。私はそのたった一度の経験を宝物のように大事にしている。感謝してもしきれないほど、その批評を書いてくれた人に感謝している。

その人は私を理解してくれたし、私に方向性すら示してくれた。その人はその批評を大々的に発表したりはしなかった。自分のサーバにこっそりあげて、URLを教えてくれた。その人が何のためにその批評を書いたか、当時の私は、その人が私の詩を買ってくれ
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