飛行機雲/雨宮優希
電車に揺られながら窓の向う
つまらなそうな顔して見てる君よ
僕の声は聞こえないだろうけど
一つ伝えたいことがあるんだ
「そんなにも怯えなくていいんだよ」
毎日何かに追われてるみたいに
生き急いで 虚勢をはって
周りに合わせることだけ考えて
自分なら無理矢理押し殺して
今日はどの仮面をつけてたんだい?
鏡に映った顔は自分のものかい?
最近ちゃんと笑ってるかい?
覚えてもいない昨日のドラマの話して
興味もない誰かのゴシップネタ聞かされて
ベルが鳴ったらくじで決めた居場所に座って
窓の向うには何が見えてるんだろう
何があるわけじゃないけれど
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)