泣きながら西瓜を食べる少女/ヨルノテガム
 





赤い山の頂上は削られて
お菓子もアイスも
好きだけれども
ジュースを食べていたい

燦々と照る陰の地下水のように
しみ出してくる
地面の地層をかじり当てたい

口元にほくろがあれば色っぽいのよ
こりゃあ 大きいや
吹き捨てちゃえ 5mへ

歩きながら、
ママンに追いつきながら、
それでも山を削りながら、甘い雨が身体に拡がりながら、
涙が出ながら、真っ赤な血みたいに輝きながら、
ほくろをあちこち邪魔に吹き飛ばしながら、
このコンクリートだらけの道に 
ほくろが根付くことは無いまま

ママン 待って!

誰か一緒に入ってくれるなら 

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