疾中(微熱)/たりぽん(大理 奔)
 
僕はゆくだろう
鍾乳石の先で抗う
水滴の
夜のために

待つものも
さだかではない
暗闇のもっと底
染みこむ
朝のために

屈折がつくる道
灯台が照らす
霧の先に

ゆくだろう
深い眠りの先
信じて強くなる
そうありたくて


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