悲しい終幕/つちやしほ
 
ここは
ボクたちが二人きりで来た
初めての海岸

展望台
風が強かった
でも 繋いだ手
互いに脈を数えながら
温かいものが 二人の距離を近づけた

コートの季節に春のにおいが漂っていた

それはキミがいてくれたから

でもキミとの距離
離れてゆく互いの気持ち人見知りする
互いの心

隠せられない
仮面がはずれた
二人の思い

恋愛小説の寂しい終幕
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