カタルシス/杏子
 
知らず知らずに
泥んこのついた靴下
少し私に、似てるかな
 
ぽしゃり、ぽしゃり
洗濯をしたところで
何百倍にもしたあなたの瞳には
映ってしまう私を
赦して
 
 
ぽしゃり、ぽしゃり
靴底が包みきれなかった非行が
反発して私を汚すの
 
もしかするとそれは
能動態で
 
ぴきぱきと
壊れてゆくのかもしれない
 
いや、
壊してゆくのかも、しれない
 
 
そしてあなたは私を
赦すの
私を、汚すの
戻る   Point(0)