もう何も要らない/狩心
ない世界を作り始めた
/ここで何かが聞こえても、聞こえていない振りをすること
/ここで何かに触れても、触れていない振りをすること
/ここで何かを見ても、見えていない振りをすること
悲しい時に涙を流さない練習
嬉しい事と悲しい事を区別しない練習
ナイフで刺されても痛いと思わない練習
ナイフで刺されても血を流さない練習
死にたくないから、たくさんのことを感じたい
と、子供は涙を流さずに泣いていました
そんなことは許されないよ
と、大人は血だらけで笑っていました
人はみんな死ぬんだから、
子供は仕方なく、物語を乗せた「わたし」の船に乗りました
消滅へと近づいていく流れ
それでもなお、存在すること
この、感覚のない世界で
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