夕焼けの終着駅/
黒子 恭
けの終着駅には
生き急ぐ事しか出来なかった俺達が
まだ佇んでいたのではないだろうか
夢ばかり見た、
夢ばかり見た日々の終わる場所で
長く伸びる影を
じぃっと
見つめていたのではないか
お前はもう頭だけ
申し訳なさそうに残して
「おやすみ」
と言うだけだった
そんなお前に
何も言いかへせない俺達は未だ
生き急いだまま
眠るタイミングを
計りきれずにいる
夕焼けの終着駅では
もう夜が待ってる。
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