灰/
アハウ
乾いた灰を
ふるい積もらす
都市の息吹
鋼鉄とガラスの高層ビルの輝き
ターミナル駅の喧騒も
ジーゼルエンジンから吐き出される
車酔いの成分も
灰として積もる
夜の煌びやかなイルミネーションは
灰の夢
街街のどぎつい色合いの看板も
店先の照明も
アスファルトの道と混ざり合う
セメンがゆっくり流れ出て
限りなく都市は灰色の武装を始めている
ゾウガメの気だるい老いと
街に積もる灰は
僕を眠らす
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