山体/
アハウ
この 曇天のはるか上方
頂が雲の上に突き刺さる
巨大な山体は その裾野を引き
見上げるべき万年雪の銀嶺が
来光とともに不動の姿を現す
薄ピンクに染まる白の世界は
輝きが横たわり
山頂と麓の空間は微動もせず
巨人の胸に抱かれたよう
素朴で鈍い感動に包まれる
あの左側のピークの下
第三キャンプはあそこ
せせらぎが清い
凍える水温の流れで
顔を洗った
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