死亡実験/黒川排除 (oldsoup)
死んでいるし
生きていたなら死んでいるし
新たな居住者がやってくれば
わたしはここを明け渡すだろう
錆びたロッカーに立てかけられ
長い年月をそこで過ごして
生きていたという可能性
その少なさをなぐさめにして
それでも身体がどうなってるか
まったく確かめたくもないのだ
そして時折風に吹かれて
ギーギー呻くロッカーのドアが
その湿っぽいくらやみを放ち
わたしを少しだけ取り入れる
ロッカーに加わった属性は静かに
遠く処理場を望んでいるし
わたしは相変わらず実験途中で
欠落した部分を空気で満たし
残った部分を呼吸しながら
日当たりに影を投げかけていた
[ｸﾞﾙｰﾌﾟ]
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