風に翻弄される根無し草/山崎 風雅
 
もいなかった
 寒かった心細かった


 ある日もある日も学校に行くのがイヤで
 よく登校拒否した
 二十代は地獄の日々だった
 
 ついに精神は蝕まれて
 精神病になってしまった
 薬の副作用でのたうちまわった
 生き地獄だった

 落書きを書きまくった
 啓発本を読みあさった
 答えはでなかった

 ある時、この苦しみを背負ってでも
 生きぬくことを誓った
 苦しいけれど死なずに生きぬいてやる

 そして、恥と思っていた精神の病を
 公にした
 声高だかに病気だと開き直った
 
 自分をさらけ出す勇気をだした
 人の運命は魑魅朦朧
 何が幸
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