ファブリカハウ/黒川排除 (oldsoup)
の操り糸バーコードに見え
庭の土おそろしく・おそろしく増える
大蛸の見える樹海のあたりが鉄
加湿器通し紙の無限を地下に叫ぶ
まだ緑の葉を毟る老婆サンダル脱ぎ捨て
沈む石が星に届くまで水柱
鉄の腕輪両手に付け地面を押さえる朝くる
この森月明で満たす折 木のボタン滑る
渦の木の北過氷にて薄い鳥
ピスタチオの殻割る女神の鋭い憎悪
歯車を避けて血走る目の芥川
低空に触れすぎた霧うわごとに消ゆ
火山に手紙を焼きにきて体って冷たいのね
錯覚のゴンドラ青信号に沈む
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