一度きりのプラネタリウム/円谷一
水溜まりのような匂いがする宇宙をひたすら歩いていって 星を避けながら君のいる街へと向かっていく そこには僕達の夢が一杯詰まっていて あの閉館して壊されたプラネタリウムもあるんだ 星座達が動き回って僕の向かう先へと導いてくれる みんなこの曲に合わせて踊っているんだよ
君の街は星でできていて 星を積んで造られた家 星を灯す外灯 星が実る街路樹なんかがある 宇宙には時間が無いんだ 両方の意味で でも千切れる度合いの方が大きい
空は黒く 星座達がすぐ近くにいる 星の井戸には沢山の星が沈んでいて それはここで死んだもの達の魂だという 魂から滲みだしたエキスが生き物達の寿命を延ばしてくれる
君は地
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