CHE.R.RY(不完全版3)/円谷一
でいく
現実の世界でも同じだ 君は寒さに震えながら 必死に我が子のような桜達を守ろうとしている
僕は思い出すのを止めた そして現実の姿から目をそらすのを止めた そして世界中へ向けてCHE.R.RYを歌った
すると吹雪が止み 春の芽が生えたように世界は暖かくなり 雪が解けていって 新たな生命が生まれ出した
桜は息を吹き返したように満開に咲き誇り 君も元気になって再び聴衆が集まる前でCHE.R.RYを歌った 皆が大合唱して歌い出した
僕は歌い終わると缶ビールをぐいっと飲み干し ベランダの戸を閉めて再び詩作に取りかかった 君の歌のように世界を少しでも変えられたらいいなと思いながら
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