せかいう/石田 圭太
 


流れる息子を眺めている

暮れる光の窓がする

明くる夜の星がする

細長い腕を

細長く、

さも細長そうにして

眺めている

クラップ、

彼女が

手を叩いて

さようなら

じっと

眺めている

球形の青みがかった空を

せいめい

せいめいと、

蹴り上げて

訪れる痛みに君がする

失われたイエロウの

光の折れる数がする
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