夏祭り/
悠詩
とこしえの重音は増四度
携帯電話の赤いメロディーも
踏み切りと戯れたアルトリコーダーも
携帯電話の赤いメロディーが
ヮァァァン
背中に弾ける抜き忘れた糸
ワアアアン
右手が耳に近づいた
ヨーヨーは剃刀に割れた
雫がパタパタと石畳を殴った
開放弦は月明かりと共鳴した
「母さん? 今 友達と祭りに来てるの
もう帰るね 友達とはバイバイしてくるね」
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