想像と行動の結果/円谷一
 
が降ってきて 午前中を梅の木を花片を濡らす 幻想世界に迷い込みながら心はやけにしっとりとしている 思いに任せて前に進んでいくと森に入ってしまった
 森の中を進んでいくと足元から不気味な感覚が上ってきた 暗く 小雨が葉を叩く音が気持ちを落ち着かなくしたが 閉塞的な安心感があったので 君の手を握って 谷側とは逆の盛り上がっている土の絶壁の下で少し休むことにした 永遠に午前中なので 僕と君は腰を下ろした 暗闇はじっと見ていてもいつまでも暗闇だった
 森の中へは霧は入って来れないようだった この森にはそういった不思議な魔力があるらしい 森の外からは自動車の騒音の音が絶えずする 森の外には高速道路が走っ
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