想像と行動の結果/円谷一
 
 君と曲がりくねった梅の道を行く 霧が降ってきて先が見えない
 この世界はまだ創造されていない あるのはこの梅園だけだ
 頂上に着いて木のベンチに腰掛ける 君は大人しい 黙ってこの視界の悪い景色を見ている
 僕達が空想と歩き続けるだけで世界は広がっていく 想像と行動
 セーター姿の君はとても可愛らしい 「そろそろ行こうか?」と言うと こくりと静かに頷いて立ち上がって僕の隣に並んで坂道を下っていく
 どうやら道に迷ってしまったようだ 道は一つしかないのに 芝生を越えて近道などしていたからどっちに行けばよいか分からなくなってしまった 梅園から出られないのだ
 梅の仄かな香りがして 小雨が降
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