ギグル/ねろ
僕の喉は小さな箱に入っていて
それはきっと小さなことだろうと思う
君の喉は箱には入っていないんだね
はじめて見たものをは、じ、め、て、
って声に出来るの?
夜になると夕焼けが歩道橋を歩いていたんだ
指?唄えるの?
いつも呟く言葉を忘れたからいつまでも
ど、う、し、て、 かな?
小さないたずら笑いを連れて帰る
ギグル
地平線に沈むのはきっと太陽だとか、
時間だとか、歴史だとか言ってるけど
僕の踏んだものが少しだけ透明に見えるんだ
それはきっとみんな他の人の指なんだろうって
な、ん、だ、ろ、う?
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