原因/白峰=黒都
 
そこに居ることに意味を求め
「そうでなければ」と彼は焦る
思いは理由になれど言い訳にしかならず
ああ無常

それは勇気が無いからだと知りつつ
「ならば構わん」と我は認めず
認めているのに認めない矛盾
自分の中に居る彼との葛藤
溶け出す言葉は骨を持たず
何時も何時でも理解を要する
思いがそのまま伝われば良いのに


会話にすら理由を求め挨拶にすら意味を求め
世間話も垣根の向こうに彼の手には終ぞ届かず
「それでもいい」と我は言うが
悲しき顔するは彼も同じ

惰性
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