追い風だ 進め/山崎 風雅
余計な重荷を
ためらいながら捨てていった
恐かった
恐ろしかった
未知の世界に飛び込むようで
自分を励ました
自分を慰めた
どうしようもない夜は
ひたすら歯を食いしばり
生きることに執着した
時に
風向きが変った
きらめきが俺を照らした
捨てる神あれば拾う神あり
運命の人に出会ったんだ
そうなんだ
ゆっくりだけど心の氷河は溶け出した
追い風だ
進め
無様な俺を笑っているものもいた
それでも、希望は捨てなかった
そして今
風を感じている
マイナスの経験がプラス
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)