追い風だ 進め/山崎 風雅
 

 余計な重荷を
 ためらいながら捨てていった
 恐かった
 恐ろしかった
 未知の世界に飛び込むようで

 自分を励ました
 自分を慰めた

 どうしようもない夜は
 ひたすら歯を食いしばり
 生きることに執着した

 時に
 風向きが変った
 きらめきが俺を照らした

 捨てる神あれば拾う神あり

 運命の人に出会ったんだ
 そうなんだ

 ゆっくりだけど心の氷河は溶け出した
 追い風だ
 進め

 無様な俺を笑っているものもいた
 それでも、希望は捨てなかった



 そして今
 風を感じている

 マイナスの経験がプラス
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