性癖/Itha
 
壊さぬよう護りつづけながら
絶望も含め少女愛は人生をかけた耽美主義だ
ある者は失いかけた一瞬を写真におさめ
ある者は戻ってこない時間への絶望の慰みに少女を描き
ある者はそのままの姿を残そうと人形を創造する
それにまた魅了された者が戻ってこない時間を嘆く
少女は生まれた瞬間から
そして死てなお、わたしたちの心をとらえて離さない

少女は女になるとき一度死ぬ
物体としては残ってもわたしたちからみれば死んだも同然
わたしたちはそれが永久に戻ってこない事を知っている
たまに戻そうと一度死んだ人間につきまとう者もいるが
大体はかわりを求める
最初にこうと決めた少女像をどこまでも追い求め
やがてそれは見つけられないままわたしたちは死ぬ
見つけたものはいないだろう

こんなにも美しいのに
なぜ人はこの性癖に対し否定的なのか
同年代の大人の女性に相手にしてもらえないから小さい女の子に走っている
それは間違っている
女性だけが相手してくれないんじゃない
少女も相手にしてくれないのだ
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