夏の骨/今唯ケンタロウ
キラと、かがやいて舞っているものがあった。
それは、たくさんのちいさないきものがパーティをしてはしゃいでいるようにも、いっぴきのおおきなひかるけものがおどっているようにもみえた。
なにひとつ音がなく、風もなく、波のうごきもくらくてみえない夜の砂浜で、そのダンスはいつまでも、つづけられる気がした。
六
星たちは、ぶるぶるぶるぶるふるえるばかりだった。ちいさなてとてをとりあい、だきあってうずくまるものもあったが、やがていっぴきにひきと、しんでいった。星は、しぬと、ひかりをうしない、まっしろくなった。
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