とうもろこし畑/
ぽえむ君
夏の朝
とうもろこし畑の中に溶けてみた
一直線に並んだ黄緑の
甘い匂いが夏だった
気づけば夏の中に溶けていた
黄色の穂先から見上げる青空は
水を見ているようだった
土から湧き出る水蒸気が
ぼくを包み込む
ぼくは今
夏の中にいて
夏を見ている
もぎたてのとうもろこしを
持ちながら
できたての言葉を
握りしめている
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