キミに逢ってからキミが死ぬまでの間/円谷一
からない
だから詩の中でだけでもあの時にいさせて
他に思い出なんて一つも無いけど僕をどうか生かせて下さい神様
晩春の風が初夏の風に変わる時
そんな曖昧な間
生涯忘れられない出来事にであった
これを障害と捉えるかは自分次第だ
男がそんなことでくよくよするなよと思われるかもしれないけど
詩に向かう時自然とあの時のことが思い出されるんだ
聴かせたかったさくらんぼの歌も
聞かせたかった星空の神秘についても
伝えたかった気持ちも水の泡と消えた
私のお墓の前で泣かないで下さい っていう歌があるけど
お墓の前に立ったら青空の尊さを身に感じるかもね
なだらか
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)