やせいのなかでおどれ/はらだまさる
くろに燻ったぼくのいかりと、きのうのゆめが
ちらかったなつのよる、小さなさんぶんをぬりつぶします。
くれよんとかえんぴつをなめて、蛍のうみをえがこう。
あじさいのはなびらが、鳥になります。
おまえは、ぴんくとか紫できれいなのです。
頭のいい子供らは、ポリ塩化ビニルでちっそくしています。
おふろばでは、かる石で角質化したちしきをけずって
べんがるの虎が、終わらないじゃんけんをしながら
ぼくをにらんでるけれど、こわくないのです。
やわらかい葉っぱだって、きみをやさしくころしてくれます。
みんな、ばかだからうつくしいのです。
ろいやる・ちとわんこくりつこうえんや
てんかわじんじゃのそばでけむりを吸う、けものなのです。
ちせいは時にきみをみにくいものにする。
しょうねんよ、
熱いつちのうえをあるけ、
やせいのなかでおどれ。
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