ころがる/竹節一二三
 
ころころと
ころがり逃げることばをおいかけて
さかみちをわたしもころがる
わたしとわたしをかたちどるわたしとの境が
あいまいなゆうがた

おさかなもとりも
ちらばりおちるかきの実も
わたしとことばを見はしない

ひそかに爪ははえかわり
骨もみっつにふえたのに

わたしはわたしを忘れ
くもと夕日をわすれ
わすれたこともわすれてしまって
ただただころがる石となる

ことばはやがて泡になり
わたしもやがて砂になる
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