白いタルタルソースの伝説(2/2)/hon
世間から隔絶された、どこでもない不定な場へと変容させてしまいました。
見えない事物が影となってあらわれると、聞きつけない言語を喋りながら、通り過ぎて消えていきました。身体はよるべなく立ちつくしたまま、どこか遠くへ流されていくようでした。ぼくのこの混乱は、二人にもいくらか伝播している様子でした。
二人はもじもじと身じろぎをしました。やがて男の子はくすくす笑いはじめ、女の子がつられて笑いはじめました。ぼくも笑っていたのか、……笑っていたような気もします。
どこでもない世界、だれでもないぼくたち。それから笑いがあった。うまく言えないのですが、そこで起こったことをただありのままに語るならば、そ
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