空へのプロポーズ/天使
『君の夢はもうかなった?』
その言葉は・・・君にあげた最後の手紙。
『その夢を絶対にかなえろよ。絶対に。』
そう・・・僕が送った言葉は・・もう・・君には届いていなかった。
僕がそれを知ったのは、君のところに訪れた時。
君の部屋にはもういなかった。
君は、もうこの世の人ではなくなっていた。
けど・・・きみは、僕の目の前に現れた。
「ねえ、手紙アリガトウね。私、がんばるから。」
そう彼女は透き通った身体で、僕に笑顔を向けた。
僕は迷った。『君はもう死んでいるんだよ。』というかどうか。
けど、言う前に君は、きずいてたんだね。
『ごめんね。私・・・もうあなたに会えない。
けど・・生まれ変わったら、また、あなたに出会いたい。』
彼女は泣きながら、僕に言った。
「もちろん。今度は、君と結婚したいな。・・・いや。しよう。」
(俺は、何を言っているんだ?死んでから・・・
死んでからプロポーズしても、意味がない。)
だけど・・・かのじょは、「アリガトウ」と残して、
笑顔で消えていった。
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