白黒 2.0/10010
白ヤギは黒ヤギの夢を見る
黒ヤギは白ヤギの夢を見る
夢にまで見たとおり
お互い夢に見ているのに
眠る白ヤギを黒ヤギは見る
眠る黒ヤギを白ヤギは見る
ぼくの目はまぶたの下で冷徹
ぼくの目はまぶたの下で冷徹
白ヤギは手紙を食べない
黒ヤギは手紙を食べない
きみがおきるまでまっているもの
きみがおきるまでまっているもの
そっと枕に手紙を置いて
きみがおきるまで
どちらがどちらかは
相変わらずわからない曖昧さ
でも
ぼくがぼくならぼくときみ
きみがきみならきみとぼく
だってことは
なんといってもわかっているし
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