音楽と紫煙とあなたと/渡 ひろこ
青白い紫煙の行方を目で追う
あなたは煙草をくゆらせながら
目をとじて流れる音楽に聴き入っている
ゆっくりとした甘めのバラード
暗黙の了解の時間・・・
わたしはあなたとの距離感を量る
そしてこの空間を共有することになった
不思議な関係について考えてみる
説明のつかない人生の接点について
決して道は一本ではなくて
幾つも交差してしているんだということを
なにを選ぶか
あのときの一瞬の判断を
あなたと出会ってしまったのは
これもわたしの人生には
意味のあることなのでしょう
どこかで迷い立ち止まって
新たな発見があって
それが面白くて
未知なる道を前に進んでいくのかしら・・・
あなたから立ちのぼる紫煙の
ゆるやかな曲線を見つめながら
さまざまな想いを巡らしているうちに
曲がアップテンポに変わっていった
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