プロローグ/
草野大悟
どうしても手放せないものがある。
直径二十センチの海だ。
四キロを泳いで持ち帰った
はたちの俺だ。
ごろり
机の上にころがる
うす水色の浮子(アバ)をまえに
いま、俺はなにを語ろう。
戻る
編
削
Point
(3)