高山にて/アハウ
 
ハイ松の低く自生する
ゴロタ石の 登坂道

岩に付着した わずかな土を糧に
可憐に咲く 薄ピンクの高山植物

見上げれば
万年雪の雪渓

緑の絨毯と白い雪は
自らの領土を主張し

空 高く
高山の陽は あからさまに強く
雲の行く 影は
山の尾根を なめるように動き

風は高次の会話を
この山の霊と交わす


登坂のリズム
汗がボタボタ 垂れて
涼しげな風は さらう

この熱い 情熱の発汗

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