ある存在/
鈴木カルラ
昨日の意味に縛られて
今日を呪い
有用の現実を拒絶するのは
誰
喪ったモノ
喪いたくないモノ
それを決めるのは
自分以外のある存在
明日の理想に囚われて
今日を憂い
意味無き境界を渉るのは
誰
喪った想い
喪いたくない想い
それを決めるのは
自分以外のある存在
自己の言葉に操られて
今日を失い
ある存在を忘却するのは
誰
ある存在を
忘却するのは
自分以外の ある存在を 忘却するのは
誰
戻る
編
削
Point
(4)