ある存在/鈴木カルラ
 


昨日の意味に縛られて
今日を呪い
有用の現実を拒絶するのは


喪ったモノ
喪いたくないモノ
それを決めるのは
自分以外のある存在



明日の理想に囚われて
今日を憂い
意味無き境界を渉るのは


喪った想い
喪いたくない想い
それを決めるのは
自分以外のある存在



自己の言葉に操られて
今日を失い
ある存在を忘却するのは




ある存在を
 
忘却するのは 

自分以外の ある存在を 忘却するのは 





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