君を乗せて/水在らあらあ
別れの朝
ミルクコーヒーと
クロワッサンに
味はなくて
バスを待っている
海から海へ帰るバスを
外に出て
港のベンチは石造りで
日をためて暖かくて
漁師たちの船が出てゆく
空は慈愛に満ちて青い
シンキとアレックスとヴィトリオが来て
俺を囲んで
歌い始める
旅の途中で俺が教えた
ラピュタの
君を乗せてを
俺が泣かないもんだから
シンキが怒って
ばか
日本人の男は
そう簡単に泣くもんじゃないんだ
バスが来て
みんな抱き合って
それが終わらないから
運転手がせかして
せかされてバスに乗って
外では皆が並んで手を振ってい
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