光の軌跡/朽木 裕
 
闇のなかに光の筋、茫洋と。
夜を裂くみたいにして、それは私の眼下を過ぎる。

一条のひかりの筋道は幾多の人をのせて何処かへと向かっているのだ。
あの、凝縮された光のなかに一体どれほどの命があって、
どれほどの物語があるのだろうと、遠くの窓際から頬杖をついて夢想する。
それはとても果てしないことのように思われる。

私は彼と向かい合って、
少食同士のくせに何度目かのバイキングのお店に来ていた。

 「私達も懲りないよね」
 「うん」
 「でもラーメンよりはいいかと思ってさ」
 「夜景見られるし?」
 「ん、」

アップルビネガーのコールスローが美味しい。
それと寄
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