傲る愚者達/
夢幻
愚者は言う。
人間は言葉を支配できる、
極めて優れた存在である、と。
忌み憚(はばか)る者には謗(そし)る言を。
良くかなうものには称揚(しょうよう)の言を。
数多(あまた)ある言の葉から
その基準に適うものを取り上げられる
卓越した存在である、と。
しかし、それによって
心情を損ね、また愉快になり、
時には愛(かな)しむ我々人間は、
言葉によって支配される存在の
証明に他ならない。
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