寝ぼすけ/山崎 風雅
 

 走り去る季節
 振り返ることなく
 
 
 いじらしい子供達がふざけあっている
 それでいい
 問題はない

 梅雨晴れの空には飛行機雲
 空を割っている
 心奪われる
 

 奪い合いの街角
 一服して街に潜る
 行き交う人は皆異邦人
 煙と共にぼやけていく
 
 出会いと別れ
 そして人生
 言葉が響きあう

 今朝見た悪夢は
 食事と共に消化した

 目まぐるしく交差するスクランブル交差点
 突然鳴り響くクラクション
 夢見がちなアトラクション
 無数の色が踊っている

 もう痛くない
 もう寒くない
 疲れてただけ

 寝ぼすけの僕も
 そろそろ目を覚ますよ

 

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