水無月/
鈴鈴
水無月の夜
長雨が流す 街波の排気
初夏の風が 白いブラウスを
揺らす
雨後の 空気は 新鮮で
深呼吸する 肺は透明に
清々しく
木々たちが 雨梅雨を
振り落とす 街の路上を
横ぎると
かすかな せせらぎは
心を澄まし
流星な光が
ポツリ ポツリと浮かぶ
ジット 見ていると
手の平に 溢れんばかりの
光
つかまえようと
抱きかかえると
散り離れ 又集まる
蛍に悪戯をされているのか
こちらがしてるのか
初夏の夜の蛍火
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