パソコン通信の思い出/渦巻二三五
定額制を選べたが、電話代は従量制だった。書くにも読むにも接続時間に応じてお金がかかる。だから、たいていは、読みたいところを一旦ダウンロードしてから接続を切って読んでいた。書き込みをするときはあらかじめ文章を作成しておいてから接続し、アップロードする。
そのころのコンピュータの処理速度は今と比べるととてもとても遅かった。どれくらい遅かったかというと、テキストをダウンロードしている最中にモニタを流れていく文を読めるくらい遅かった。
だから、つまらない書き込みがあると、直ちに文句が出た。
「無駄な金を払わされた」
と。
一ヶ月かそこら、私は読むだけだった。
その場所に書き込む
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