窓辺/山中 烏流
 
ていて
 
のんびりと構えながら
そっと
ウインクをする
して、雲へと隠れた
 
 
 (そして日陰は、)
 (どこまでも優しく)
 
 (在り)
 (ただ、在り)
 
 
その優しさに
甘えることを決めた、後
私は目を伏せて
静かに風を待つ
 
 (今はもう)
 (羽音は、止んで)
 (静かな時が)
 (流れている)
 
 
緩く笑みながら
視線を高く上げた先に
きらきらと光るものが
見えていたのかは
 
 
定かでは、ない。
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