夏の死骸/青色銀河団
 

自明なるものに囲まれているから
ぼくらの内側では
一切の悪が育ってゆくのだ

風景としての自分に
すっかり慣れてしまったぼくらは
生まれた瞬間からすでに年老いている
という叫びの正当性を認めよ

幾ばくかの正午の光を浴び
伽藍の海で溺れているぼくらは
やわらかな苦しみと深い不協和音にみちた
オルガンの音をきく
論理的世界で無数のさなぎが行進する

ああ坂道の途上でただ
太陽だけが
錆びついている!




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