2回目の人生/はじめ
 
ステンドグラスから射し込んでくる色取り取りの光を顔に浴びている ステンドグラスはなんて美しいのだろう 一体 誰が最初に作ったのだろう その人物の名前は歴史に残されていない 僕が彼だったら悔しがるのにな 彼はそんな名誉を欲して無かったのもしれない 毎日が再発見の連続だったのだから もしかしたら19歳未満の子供が作ったのかもしれない
 礼拝堂の独特の香りが僕は好きだ 好きな子も毎日パンを持ってきて遊びに来る 何も無いが楽しい毎日だ 僕達が顔を合わすと決まっていうセリフが 「今日、もう見た?」だ 彼女は今日 ここへ来る道で子供達が無邪気に遊んでいる姿を「見た」わ と言う
僕はまだ見てないと言う 僕達
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