スベスベマンジュウガニ饅頭/RT
ぼくの恋人はスベスベマンジュウガニだ
すべすべした感触にぞっこんさ
だがぼくには妻もいるし
彼女に会うためにそうちょくちょく海に通うわけにもいかない
シャツの裾をつまむハサミを振り払い
街に帰ろうとすれば
健気な横歩きでぼくを追い
さめざめと泡を吐く彼女に
歌を歌って慰める
いつだってそばにいるさシェリー
離れていてもそばにいるさシェリー
ありふれた矛盾をはらんだ歌に
彼女は尚いっそう泡を吐く
感激しているのかと思えば
「そんなこと出来るわけないじゃない」
カニのくせに生意気な
ぼくは彼女をすべすべ撫でながら
「それならこうしよう」
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