小さな君/doon
僕は 僕は!!
この粉をすべて掬いあげたい
手から一つ一つが
暗闇に吸い込まれていく
僕は服を使って
口も使って
両手も使って
全部残らず掬い上げる気持ちで
かき集めても
かき集めたって
溜まらないじゃないか!
すく
僕は!!!
全部救うしかないんだ!
握り締めるだけで壊れていきそう
ガラスが割れてしまう前の瞬間を僕は
知った
だけど! だから!
僕は救いたいんだ
君の姿を見たときから
聞いたときから
僕は逃げ出したかった
僕は!
絶望から脱力して
崩れ落ちた
だけど、
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